2019 フレンチオープン Day 02

<レポート:森下 泰>

2019年5月27日(月)

昨日14時20分羽田発が1時間遅れ。パリに20時半過ぎ。
さらに税関が2人かいなくて全然進まない。もう〜!相変わらずだ。
22時前にやっと電車に乗って、ホテルへ。電車賃も毎年上がる。
オーストラリアもアメリカもここも上がる。日本の方が上がっていないかも・・・!?
ネットで払ってあるが、さらに税金を9泊分払う。レシートぐらいくれよ!
0時過ぎに就寝。
朝早く起きて、歩いてローランギャロスと思ったが、今日だけはクタクタなので勘弁してほしい。
ポルトオーディユ駅からまずはいつものパン屋。お〜!店を改装してキレイ!
儲かっているなあ!隣のお肉屋で生ハム5枚。ここのおじさんも顔なじみだ!
「今年は何日?」「9日です。」これぐらいはわかるのです。
そして、いつものスーパーに。果物や野菜も値段が上がっているなあ!
歩いて会場に行くと日本人のおば様2人が一番乗りで列の先頭です。
元植物園のところの一部にコートシモンヌマチューが新しく出来ている。
少しだけ広くなったフレンチオープン。朝は霧雨が・・・。今日は曇りの1日らしい。
予選上がり奈良くるみ選手がコート10第4試合105位ヤクポビッチと対戦。
頑張ってほしい!

 

1R 奈良くるみ 7−5,5−7サスペンデッド  JAKUPOVIC
予選上がり238位奈良くるみ。105位ヤクポビッチ。コート10。
第1試合の男子が超長引いた・・・!?なんと3時間13分。
他のコートは2つ終わっているよ。奈良くるみは第4試合。移るかも・・・!?
第3試合の男子もファイナルセットで2時間29分。やっと入ったのが19時過ぎ。
ヤクポビッチのストロークはフラット気味で速く直線的。
フォアアングル、バックが両サイドともいい。しかし、ミスもあるので頑張りがいがある。
奈良の飛びつき両手バックボレーウィナーで3−1ブレーク。
奈良はバックアングルで走らせてダウンザラインウィナー。
また、ムーンボールからライジングバックアングルウィナーで頭を使って、4−1キープ。
この組み合わせを1つのゲームでやってしまう。
5−2から少し甘いムーンボールやセカンドを叩かれる。
5−4で2つセットポイントがあるが、バックダウンザラインウィナーを食らい、5−5に追いつかれる。
3回のデュースの末、バッククロスボレーを決めて、6−5キープ。
積極的になった奈良はバッククロスリターンを打つと同時に中に入って、フォア逆クロスへ思い切り決めた。7−5.
やはり、動いてコートの中に入ろうとするといいショットが生まれる。
ミスを待って繋ぐだけだとやられるのだ。56分。

第2セット。
気落ちした相手に一気に2−0リード。このまま、行くかと思ったが・・・。
ヤクポビッチのバックドロップショットが異常に厳しい所に落ちる。見事なタッチだ!
2−2で奈良はトレーナーを呼ぶ。
左手の治療?ラケットか?何かで引っ掛けたのだろうか?少し出血?したのをテープで止めたらしい。たいしたことがないといいが・・・。
2−3、ヤクポビッチのゲームで30−0のピンチ。
ここを3−3ブレークしたのは大きい。
0−30、奈良のグランドスマッシュエース2つで4−3とキープ。
ここで一気に行きたかったが・・・。
ブレーク合戦が続く。5−5で奈良の第11ゲーム。
ここで4つ目のダブルフォルトで5−6ブレークダウン。
珍しく今日は多い。一番まずい場面でやってしまった。
最後はチャンスボールを奈良のフォアドライブボレーをネットにかけてしまった。
若干、躊躇してしまったのだろうか?5−7でこのセットを落とす。
21時10分。ここでサスペンデッド。明日に持ち越しだ。新たな気持ちで仕切り直しだ!
頑張れ〜!奈良くるみ〜!今のところ、2時間6分です。明日2試合目。西岡選手の次です。

1R WOZNIACKI 6−0,3−6,3−6 KUDERMETOVA
第13シードウォズニアッキ。68位クデメトバ。初めての対戦。
ラリーは互角に見えて、細かいところのミスが違うのか?
3−0ウォズニアッキリード。
クデメトバはバッククロスアプローチからスマッシュなどネットを積極的に取り入れて、40−15とするが・・・。
あと1本が取れない。これがウォズニアッキの見えない力なのか?
4ポイント連取して4−0ブレーク。一気に6−0ウォズニアッキ。

第2セットはクデメトバが左右に振る。
ウォズニアッキがバックスライスを混ぜても効果なし。
5−3クデメトバでセットポイント。
ウォズニアッキのバックダウンザラインがわずかにアウト。
クデメトバは大きな声を出して、6−3。

ファイナルセットに縺れる。ウォズニアッキの楽勝と思われたが・・・。
クデメトバのサービスセンターエースで一気に3−0リード。大丈夫か?ウォズニアッキ。
昨日ケルバーが負けて、今日クビトバが負傷で棄権。シードが危ないぞ!
ウォズニアッキのバックリターンミスがわずかに切れるのが多いのが気になるなあ!
最後はクデメトバのバックボレーウィナー。6−3で逆転勝利。大金星だあ!
最後まで積極的に攻め続けたクデメトバは立派です!

1R HANFMANN 2−6,1−6,3−6 NADAL
予選上がり27歳184位ハンフマン。第2シード32歳ナダル。初めての対戦。
黄色の蛍光色のウェア、ヘアバンド、リストバンドは目立つし映える。
いきなりナダルのゲームで4つのブレークポイント。
ハンフマンは絶妙なドロップで揺さぶりをかける。
何とか4回のデュースの末、1−0キープ。なんと9分もかかった。長い〜!
ナダルは足を丁度良く滑らせて、ラケットに上手く引っ掛けている。
どのぐらいの速さで動くと滑って止まるか?をよく知っている。
ハンフマンは思い切りの良さはあるが、ミスが出る。2−0ナダルがブレーク。
さすがナダルは6−2で先取。
第1ゲームは危なかったが、そこを引き締めることを知っているのだ。

第2セット。
ハンフマンが急にサーブ&バックボレーに来ても、全然慌てずナダルのフォアダウンザラインパスを抜く。5−1ブレークアップ。
最後はハンフマンのフォアクロスドロップがネット。
もうやることがなくなってしまった感じだ。6−1でナダルが2セットアップ。

第3セットもナダルが6−3。全く危なげなく2回戦進出。

1R DJOKOVIC 6−4,6−2,6−2 HURKACZ
第1シード32歳ジョコビッチ。錦織キラーの22歳43位ホルカシュ。初めての対戦。
このアンツーカでは最後の足の流し方、止め方、踏ん張り方、タメの作り方でギリギリのショットの入る確率が違う。
ここがナダルとこのジョコビッチは他の追随を許さないのだ。
ホルカシュの第7ゲーム。
ジョコビッチのバック逆クロスリターンエース。すぐにその後、サービスワイドエース。
これならどうだ!!と言わんばかりだ!強気のサービスでキープ。4−3ジョコビッチ。
ジョコビッチのサービスセンターをフォアリターンアウト。6−4ジョコビッチ。

第2セットもジョコビッチの固いプレーにどうしても無理してしまうホルカシュ。
荒さが出てしまう。無理をさせられてしまう。これが世界一たる所以か?
ドロップショットが多くなるホルカシュ。ジョコビッチは読んで前に走っていって、バックドロップ返し。
上手すぎる!余裕があるからできる技。4−1ブレーク。
3つブレーク、最後はサービスセンターエースで6−2。

マッチポイントもバックリターンアウト。6−2ジョコビッチが余裕の勝利!
1時間36分。ナダルの1時間57分より早い。
この人は万全ですよ!優勝候補NO1かな?

1R S.WILLIAMS 2−6,6−1,6−0 DIATCHENKO
第10シードセリーナ。83位ディアチェンコ。セリーナ1勝。
フォアバック共に両手打ちのディアチェンコ。ロシアでは珍しいか?
セリーナの第7ゲーム。
ディアチェンコのランニングバックダウンザラインウィナー。
連続してバックダウンザラインリターンエース。このバックは強力だ。
唖然として見送るセリーナ。5−2ディアチェンコがブレークアップ。
3つ目のセットポイント。セリーナは根負け、力負け。
バッククロスをネットの半分ぐらいにかけてしまう。6−2ディアチェンコ。
この展開は考えていなかったよ。

この後はセリーナの6−1,6−0と一方的な試合になった。
では第1セットはなんだったのだろう?ディアチェンコは当たると恐ろしいのはわかった。

1R PARMENTIER 3−6,4−6 BERTENS
66位パーメンティラー。
第4シードベルテンス。このところ力をつけて一気にこのランキングまで来た。
パーメンティラーの3勝。
ベルテンスのサービスは面白い。
肩にラケットを引っ掛ける感じで肘が下がるのにいいコースに打つ。不思議なフォームだ。
ベルテンスのフォアはオープンだが、両手バックは自信があるのか?前に体重をかけながら打つ。
バックドロップもそうやって打つのでわかりづらい。
そこからのバックボレーウィナーで5−2キープアップ。
ベルテンスが第1セットも取って、そのままストレート勝ち。

1R CIRSTEA   KVITOVA
シルステア。第6シードクビトバが左腕負傷のため、棄権。残念だ!

1R TSONGA 7−6(4)、6−1,4−6,6−3 GOJOWCZYK
85位34歳ツォンガ。皆の期待に応えて3−1で勝利。

1R THIEM 6−4,4−6,7−6(5)、6−2 PAUL
第4シードティエム。ポール。初めての対戦。ティエムも1セットを取られた。

1R WAWRINKA 6−1,6−7(3)、6−2,6−3 KOVALIK
第24シードバブリンカ。ここまでランキングを戻してきた。さすがである。
132位コバリク。バブリンカ1勝。
バブリンカのリターンの構えは広い。肩幅の2倍ぐらいでベタ足から打つ瞬間にはかかとが浮いて、スプリットステップ。基本に忠実だ。
コバリクも低い姿勢の両手バック、大きく引いたフォアはいい。
ただ、自分からコースを変えていない感じ。この差が出た。
コバリクの第4ゲーム。
後ろからバブリンカの回り込みフォアダウンザラインへヒット。
どからでも打てないといけない。3−1ブレークアップ。
バブリンカの第5ゲーム。
3つブレークポイントを握られるが、ここでスピンファーストを打ち、ペースを変えてリターンミスを誘う。このあたり落ち着きが出てきた。4−1キープ。
最後はサービスエースで6−1バブリンカ。とてもいい調子だ。

第2セットはタイブレークを落とすが、次の2セットを取って3−1バブリンカ。
久しぶりにシードとして戻ってきたバブリンカにも再びチャンスが訪れるか?

1R PEGULA 3−6,3−6 BARTY
第8シードバーティがストレート勝ち。

1R BEDENE 1−6,7−6(4)、4−6,4−6 CORIC
ベデン。第13シードコリッチ。コリッチ2勝1敗。コリッチが3−1で勝利。

1R SHAPOVALOV 6−7(1)、3−6,4−6 STRUFF
第20シードシャポバロフをマクラクラン勉選手のパートナーストルフがストレート勝ち。
金星だあ〜!

1R BASILASHVILI 4−6,1−6,3−6 LONDERO
第15シードバシラシビリがなんとストレート負け。

1R KRAJINOVIC 6−2,4−6,6−3,3−6,6−0 TIAFOE
クラジノビッチ。第32シードティアフォー。
ティアフォーのフォアのガシャミスが目立つ。
1セットダウンのクラジノビッチの第3ゲーム。
15−40のチャンスもティアフォーのフォアガシャミス2本。
2−1クラジノビッチキープ。
やはりクレーでは細かいステップが必要。
ハードコート育ちのティアフォーには厳しいコートなのだろうか?
何とかファイナルセットに縺れこんだが・・・。
ファイナルセットはなんと0−6でティアフォーは力尽きた・・・!?

1R DE MINAUR 6−1,6−4,6−4 KLAHN
第21シードデミナー。クラン。
デミナーはバックリターンで頭が横に倒れて突っ込みながら、よく返る。
小さいと思ったが、近くによると意外に身長がある。
この足のフットワークの良さを警戒してか?6−1デミナー。
すばしっこいデミナーがストレート勝ち。このコートが一番合っているかもしれない。
フットワークがいい選手が勝ち上がるシステムだ!

1R HERBERT 4−6,4−6,6−3,6−2,7−5 MEDVEDEV
第12シードメドベデブ。メドベデブの1勝。
独特の両手バックだ。見た目は素人並み・・・!?
フォアも低いのに大きく引いて、相手の逆を平気で狙う。
ミスはするが何をするか?わからないのが不気味だ!
メドベデブ6−4,4−0からどうしたのか?メドベデブの集中力が欠けて、42位アーベルトが8ポイント連取。4−3まで行く。
何とか6−4メドベデブが第2セットを取る。
しかし、このモタモタしていたのがキーとなったのか?アーベルトの大挽回が始まる。
2セットオールに。コート14は盛り上がってもう入れない。超満員だ!
1つのダブルフォルトで大騒ぎ。日本の体育会どころの騒ぎではない。
その先鋭1000人集めてもこのフレンチの観客にはかなわないだろう。
その大応援を背にアーベルトがファイナルセット7−5で大大大逆転勝利!

PS.
今日は朝7時に起きて急いで会場へ。何とか入れました。
しかし、センターも工事途中で屋根はなし。メディアセンターもコート1の裏になった。
トイレも少ないし不便です。
新しくコートシモンヌマチューが元植物園にできた。
ここの風景に合わすようにガラスばりにしているのだろう。
他のコートは観客席が少なく、道も狭く、行き来しづらい。
かなり、フレンチオープンを改装したのなら、もっと導線をしっかりしてほしかったというのは個人的意見です。
奈良くるみ選手はファイナルセットいったところでサスペンデッド。
明日の2試合目。西岡選手の次だ。忙しくなりそう・・・。22時半には出るぞ〜!

2019 フレンチオープン Day 02        <レポート:森下 泰>