2018 フレンチオープン Day 03

<レポート:森下 泰>

2018年5月29日(火)

昨日の夜は雷が鳴って大雨になった。今日はどうなるでしょうか?
今朝は曇りで20度だが蒸し暑い。いつものパリと湿気が違う。
今にも雨が降り出しそうな天気だ。
トレーニングしてからピガール駅から凱旋門を抜けてローランギャロまで歩く。
例によって、犬の落とし物には十分に気を付けて?
膝が痛く、途中痛み止め薬を飲んで、何とか2時間強、10キロ強歩く。ふ〜!
杉田の試合の続きは同じコート9の第2試合に組み込まれた。頑張ってほしい。
杉田・西岡選手のダブルスも1回戦がある。
ナダルも昨日の続きがセンターの第2試合。
今日は第3シードチリッチ、第5シードデルポトロ、第1シードハレップ、第3シードムグルザ、セリーナ、シャラポワ
などが登場する。

 

1R ZEBALLOS 6−4,6−7(3)、6−4,6−2 杉田祐一
4−6,6−6タイブレークの2−0スタート。
昨日は2人ともプレーの出来は良かった。
最初のプレーで、タイブレークのプレーがキーを握る。エンジン全開で行け〜!
セバリョスのフォアドライブボレーのチャンスミス、ダブルフォルトで6−3リード。
最後は昨日あれだけ入っていたフォアドロップもネットミス。7−3で杉田。
基本的に何もせず、ミスをなくしたらこうなった感じだ。

第3セット。
杉田は少しコートの中に入ってバックウィナーを積極的に取る。1−0キープ。
杉田の第3ゲーム。
2つ目のブレークポイント。
杉田のフォアクロスがネット。小さく折り畳んでネットミスが出ると良くない証拠。
1−2ブレークダウン。2人とも1チャンス。どちらに転ぶか?わからない。
杉田の第5ゲームではファーストサービスをセバリョスはフォアドロップリターンエース。
ネットインして真下に落ちた。すげ〜!テクニックだ!2−3キープ。
セバリョスは段々余裕が出てきて、ファーストのコースも厳しくなってきたし、ドロップもまたすごいところから決めてくる。
いい加減、取りに行かないと思うのだが、スピンで両方ともヒットした後に打つのでわからないのだ!予測しないと取りに行けない・・・。
セバリョスの第10ゲーム.
杉田のライジングバッククロスリターンなどで2つのブレークポイントを握るが・・・。
連続サービスエース。しかもオンラインだ!厳しい〜!
4−6でこのセットを落とす。

第4セット。
大事な杉田の第1ゲームをダブルフォルト2つ、凡ミス2つで簡単に落とす。0−1.
気持ちが切れてしまったか・・・?
杉田の第5ゲームもセバリョスの黄金のフォアドロップウィナー2つで1−4ブレーク。
反応もできないよ・・・。
最後はセバリョスにバックボレーを決められて、2−6で敗退。
最後のセットはかなり元気がなかった。集中力が切れてしまった・・・。
2時間59分。1つ1つのプレーにはいいものがあってもそれが勝利に結びつかない。
このあたりにジレンマがあるのだろう。我慢して自分を信じ続けて欲しい!

杉田のインタビュー
「急遽、ダブルスを組もうとなって初めてのグランドスラムでのダブルス。
なかなかうまいこと行かず、自分達の本来の持ち味が生かせなかった。
特に私のリターンが全然入らなかった。
グランドスラムのダブルスに出るのはなかなかないことなので、いい経験になった。
西岡選手がよく頑張ってくれた。自分がうまくできなくて悔しい。
生かせるように頑張りたい。
シングルスは思うようにいかなかった。残念です。
途中、いい流れになったが、第1&第3セットにブレークバックができなかった。
昨日、抜けたゲームが命取りになる。要所を抑えないといけない。
取りたいところで雑なプレーになった。思ったようなプレーができない。
クレーで修正できなかった。ウインブルドンの話をしましょう。
大事なところで頑張りたいが、ことごとく取れない。
0−5で声出してファイトしても仕方がない。
いかに大事なところで決めて、ファイトしたい。
ことごとく上手くいっていない。要所要所の所が上手くいかず、命取りになった。
ファイトできない状況です。
リターンが全然フィットしなかった。ヨッシーがいるので消極的なことは言えない。
当たり障りのないことしか言えない。こんなもんでしょう。
皆、結構勝っていないと心配しているから、調べてみたら、本当に勝っていない。
壁があるとか?言われるが、気にしていなかったのに・・・。
皆の思っている杉田祐一と自分の思っている杉田祐一が一致していない。
自分も今、探している最中。面白いテニスを見せたいが、それだけでないことも証明したい。
体の痛みが少し出ている。明らかに以前より、手術した後、右腕に痛みがある。
テニスに影響しているか?と言われたらそうでもないかもしれない。
この後、わかるかもしれない。わからない。
要所を取れたら、自分のテニスができるかもしれない。
前に出て打つのも全てではなく、試合の駆け引きの中で中に入って、アグレッシブに行きたい。
デビスカップは大きな一戦だった。プラスになった。得たのは大きい。思い出深い大会。
クレーシーズンが勝負だと思っていた。
グラスシーズンではランキングのことは気にしないで戦いたい。
いい意味でも悪い意味でも楽しみ。ここからが見もの。
自分自身、どういうプレーができるか?楽しみでもある。
気持ち的に持つか?不安なところもある。どこまで踏ん張れるか?やはりやるしかない。
西岡選手は大きなケガを乗り越えて、チャレンジャーで優勝して、ベルダスコ戦もチェックしていた。素直にすごいと思う。準備もしっかりできていると思う。楽しみです。
若いし、エネルギーがあって、次を見据えて、エネルギーに満ち溢れている。
ケガの怖さとも戦っている。前を見ている姿勢は素晴らしい。」

西岡のインタビュー
「グランドスラム2回目のダブルスをやる機会がなく、今年も出ていない。
杉田さんと組んでもらって感謝している。
シングルスが終わった後にダブルスをやるのは大変だと思う。
自分も体のダメージがあって、上手くいかなかった。
ダブルスもやってここで積み重ねるのは次に繋がると思う。
ウインブルドンに向けてしっかり頑張りたいと思う。
シングルスの後、悔しくて泣きましたし、今振り返っても悔しい。
いい試合だと思っていて、自分のやれることはやったし、勝ちに近づいた。
ほんの少し届かなかった。ケガをしても戻っていける、戦っていけるという自信が出た試合だった。
まだ、回復途中、ケガから半年しか経っていない。
ベルダスコ選手に会って少し話した。
同じ時間内に戦って、こちらは満身創痍なのに相手は少しぐらいの筋肉痛という。
体の疲れの差が出た。
数年後、1回戦2回戦を突破していくには今のフィジカルではいけない。
何か変えていかなければいけないと思う。可能性を見せた大会だった。
ケガしている時にもベルダスコ選手から動画のメッセージをもらった。
練習の時に写真を撮ろうと言われた。コート外でも紳士で尊敬に値する人です。」

1R CILIC 6−3,7−5,7−6(4) DUCKWORTH
第3シードチリッチ。
第2セット、チリッチ5−4でチリッチの第10ゲーム。
短いバックへのボールをミス。こういう処理が不器用だなあ!5−5ブレークバック。
6−5でブレークバックして、最後はサービスワイド。
まず、ファーストがしっかり入れば問題ないはず。7−5チリッチ。
第3セット、最後もバックリターンが返らず、タイブレーク7−4のストレート勝ち!

1R NADAL 6−4,6−3,7−6(9) BOLELLI
第1シードナダルの6−4,6−3,0−3スタート。
ナダルの5勝。
第3セットは6−6のタイブレーク。
6−5ボレッリでナダルのフォア逆クロスウィナーで6−6.
ボレッリのバックダウンザラインスーパードロップウィナーで7−6.
大盛り上がりだ!外の大きな画面でも人だかりがすごい!
8−7ナダルでボレッリのフォアダウンザラインウィナーで9−9.
ボレッリの弾きのいいショットに魅了される。センスがある。
最後はボレッリのフォアがネットミス。11−9でナダル。
タイブレークでも堪能したよ!

1R K.PLISKOVA 6−7(4)、4−6 S.WILLIAMS
ノーシードのセリーナなんて・・・。考えられない・・・。
真っ黒なサウナスーツのような恰好のセレーナ。
かなり横に大きくなって、ピンクの腰のラインがかなり目立っている・・・。
クリスチーナはドロップなどで前に動かす。やはり、重いようだ・・・。
トレーニングは十分にしたのだろうか?疑問だ・・・?
6−5セリーナ、クリスチーナの第12ゲーム。
クリスチーナのストライプ柄が振れなくなってきた。緊張か?プレッシャーか?
やはり、世界NO1だからなあ!6−6キープでタイブレーク。
クリスチーナのサウスポーのワイドに切れるサービスにやっと反応して返すだけ。
それをクリスチーナのフォア逆クロスウィナーで0−2.
0−3から一気に6−3としたセリーナ。
6−4でクリスチーナのフォアが大きくサイドアウト。
ラケットが振れない状況になっている。7−4セリーナ。力づくでセットをものにした。

第2セットも食い下がるクリスチーナを振りほどく。
2つ目のマッチポイント。
最後はクリスチーナのフォアがネット。
大喜びのセリーナ。しかし、勝ちあがるには厳しい現実がある・・・!?

1R CHARDY 7−6(5)、7−6(8)  BERDYCH
第17シードベルディヒ。
ベルディヒの5勝。

1R HALEP   RISKE
第1シードハレップ。
ハレップの2勝。
センターの5試合目は入らず。次の日に持ち越しだ!そりゃそうだよ!

1R SHAPOVALOV 7−5,6−4,6−2 MILLMAN
第24シード25位19歳シャポバロフ。とうとうシードがついた。
シャポバロフがとうとうシードがつくようになった。
最初から雨が降っているよ。
ダイナミックなフォアダウンザラインからスマッシュエースで1−1キープ。
後ろからも攻めていけるのが魅力の1つだ。
ミルマンの第3ゲーム。
シャポバロフのバックアングルウィナーで0−40.
ここでオンラインサービスエースの5ポイント連取。2−1キープ。
シャポバロフは悔しがる。
シャポバロフの第4ゲーム。
シャポバロフは自分から攻撃をするが、ミルマンが少し下がってカウンターパンチ。
バッククロスで1−3ブレーク。
この雨でやらせるのかよ?といった感じで主審を見る。
1−4からシャポバロフが7−5で挽回。持ち直した・・・。
7−5,2−3で雨のため、中断。

1R SHARAPOVA 6−1,4−6,6−3 HOGENKAMP
第28シードシャラポワ。
ファイナルセット、0−3の大ピンチ。シャラポワの第4ゲーム。
シャラポワのバッククロス&フォアダウンザラインウィナーで1−3キープ。
やはり、守りに入らず、自分から攻めていくのだ!
相手のホーゲンカンプはプレッシャーからかダブルフォルトで2−3ブレーク。
最後はホーゲンカンプのフォアクロスがネットミス。6−3でシャラポワ。
さすが、6ゲーム連取。ど根性が出たよ!

1R DUAN 1−6,0−6 GARCIA
第7シードガルシア。
ガルシアのフォアクロスアプローチからフォア逆クロスボレーウィナー。
隙の無いポジショニングとボレーの低さ。
強い!結構な強さだ。ダークホースになるかも・・・!?

1R MAHUT 6−1,1−6,2−6,4−6 DEL POTRO
第5シードデルポトロ。
デルポトロの2勝。
第1セットはフランス人の応援に押されてマユ。
第2セットはデルポトロの大きな体から繰り出すサービスをドン。
その後のフォアで仕留める。
少し迫力に欠けているように感じるのは俺だけだろうか?

1R MUGURUZA 7−6(0)、6−2 KUZNETSOVA
第3シードムグルザ。クズネツォワ。大変な戦いだ。
ムグルザの5勝1敗。
雨の中、スタート。
ムグルザは相変わらず、低い姿勢のストローク。フォアもバックも低い。
お腹も出ていなくて長身で整った体つきをしていて、バランスがいい。
女子にはたまにそうでない選手がいるので・・・。
3−1ムグルザ、ムグルザの第6ゲーム。
クズネツォワの足は太い。しかもトレーニングしている足。
自転車の足か?サッカーの足だ!
そこの踏ん張りから打つ厚い当たりのバックダウンザラインウィナーで3−3ブレークバック。
クズネツォワの第7ゲーム。
クズネツォワのバックダウンザラインボレーウィナーで40−15.
ムグルザのセカンドリターンエース。先に攻撃をくらわす。
4−3ムグルザのブレークバック。
5−5で雨のため、中断。1時間2分。まだ、1セットも終わっていない・・・。
他の所は2セット終わったところもあるのに・・・。
タイブレークを7−0で取ったムグルザがそのまま、ストレート勝ち。押し切る。
第1セットは75分の超長いセット。

1R HAASE・MIDDELKOOP 6−1,6−2 西岡良仁・杉田祐一
面白い2人のダブルスを期待したが・・・。
第1セットはあっという間に0−5.
杉田の第6ゲーム。
サービスワイドエースと西岡のスマッシュエースでやっとキープ。1−5.
しかし、ハッセのファーストがいい。2人とも返せない。1−6.20分で落とす。
第2セット。
2人とも後ろの平行陣で2−2までキープキープ。
杉田の第5ゲーム。
ハッセのバック逆クロスアングルリターンエース。こんなところに入るんだ?すごい!
2−3ブレークダウン。
西岡の第7ゲーム。
ミドルコープのフォアダウンザラインウィナー。200キロを超えている。
超スピードボール。ダブルスプレーヤーの癖に調子に乗っているぞ!
ハッセもフォアダウンザラインリターンエース。これも200キロ越えだ!
ラブゲームブレークで2−5.
最後も杉田のバックボレーがネットミス。2−6でジエンド。わずか43分。
ハッキリ言って完全に圧倒された・・・!?

PS.
錦織選手も外のコートでドナルドソンと練習。
雨のため、30分のみ。リラックスして打っていた。
右手首にテーピング、黄色のリストバンド。太いが大丈夫かな?
リラックスして打つサービスがいい。雨でも伸びる。試合で使えよ。頼むよ!
11時からずっと雨・・・。13時半まで雨・・・。
そこからやり始めて段々天気になって晴れた。
杉田のシングルス、タイブレークは取ったが、残り2セットは少しずつ元気がなくなっていった。勝てないので自信が生まれないのだろう・・・。
ダブルスは知らない間にコートが変わっていて、慌てて行ったら、0−5.
そのまま、圧倒された。
インタビューを書いていたら、ドンドン時間が無くなる。
明日は大変な1日になるよ!錦織選手、大坂選手、そして、ダブルスだあ!
食べる時間もなくなるなあ・・・。早く帰りたい・・・。

2018 フレンチオープン Day 03        <レポート:森下 泰>