2017 USオープン 総評

<レポート:森下 泰>

今年のUSオープンはいつもの年よりも涼しかった。
暑い日は29度、28度の今日の2日ぐらい。
2日目に雨が降って、スケジュールが大変だった。
今年はマレー、ジョコビッチバブリンカ、錦織、ラオニッチなどが棄権でどうなるかと思った。
案の定、マレーのギリギリの棄権によって、第33シードコールシュレイバー。
片方のブロックが集まってしまった。

日本男子はダニエル太郎が2回戦でナダル相手に素晴らしい試合。
堂々としてサービスも打って、フォアもバックも打って、攻めた。
こういうプレーをしたら、もっと上に行けると思う。
杉田は1回戦余裕のプレー。繋ぐのと打つのがメリハリがハッキリしていた。
2回戦マイヤーの時も第2セット3−0までリードしたが・・・。
女子は大坂なおみが第6シードケルバーに完璧なプレーをした。
相手が強ければ強いほどすごいプレーをする。
ビッグサービス、得意のバックもいいが、フォアががぜん良くなった。
少し体が曲がるがそこからも攻めるプレーができるのは大きい。
その後2試合はあまりいいプレーが出なかったのは残念。
それでも3回戦カネピにファイナルセット、5−3になるポイントがあった。
バックのダウンザラインが入っていれば・・・。
その次の4回戦カサキナ、準々決勝キーズだから、ベスト4に行っていた。
もし、というのはないが・・・。
奈良もクズネツォワに勝った。自分の持てる力の120%出した。
凡ミスが全くなくて、ムーンボールやライジングバックで打つ。自分のプレーに徹した。
土居と江口以外、日比野や尾崎も1回戦を勝って、自分の目標は突破したと思う。
あまりに2日目、雨だし、6人入って、しかも、一番忙しい夜に4人同時に入っていた。
どうにもならない。試合は見れないし、インタビューにも行かないと行けなしい、書かないといけない。
朝の6時に書き終えた。今までで一番忙しい1日だった。
それでも雨で2日にずれていたからフェデラーも少し見られた。
これで錦織がいたらと思うとぞっとする・・・!?

男子のベスト8はナダル対ルブレブ。
フェデラー対デルポトロ。
反対はクエリ―対アンダーソン。
カレノブスタ対シュワルツマン。
今までの目玉はなんと言っても、シャポバロフの大きな魅せるテニス。
観客を沸かせるテニス。
バックスイングは大きくフォアで攻めるし、バックも片手のスピンを大きく振り抜くし、
サービスもサウスポーでエースも取る、ボレーもマッケンローのようでうまい。
すごい歓声です。彼が世界のテニスの救世主ではないか?
フェデラーは1回戦ティアフォー、2回戦ユーズニーにファイナルセット。
危なかったが、さすが魅せるし強いし、世界中のだれからも人気がある。
皆、優勝してほしいと思う。私もです。
デルポトロはティエムに完璧に追い込まれたのに応援とフォアクロスハードヒットで生き残った。
怖いです。第1&2セットはもう棄権するぐらいと思っていた。
第4セットもティエムの5−4でマッチゲーム。ここからだ。
デルポトロの応援がハンパない。
しかし、ここはフェデラーが3−2でしょう!
ナダルはルブレブに苦戦しそう。3−1ナダル。
ナダルは全然調子が出ないが、ここぞというところでは大丈夫。
2週目には力を出してくる。
ルブレブは全くのノーケア。
19歳で内心シャポバロフのことを面白く思っていないかも・・・。
顔は別として勝ってきたメンバーがスゴイ。平然として打っていく。表情が読み取れない。
ナダル3−1でしょう!いずれにしろ、こちらのブロックは大変厳しいぞ!

反対のブロックはクエリ―は調子がいいのとやはり地元。
アンダーソンに3−1でサービス対決で勝つと思う。
カレノブスタは絶好調のシュワルツマンに苦戦の末、3−1で勝つのでは・・・。
私は今年のフレンチからずっとカレノブスタのファンです。
フェレールのパワー版、サービスもいいし、バックのウィナーも取れる。
足腰がメチャメチャ強い。こいつが決勝に来てほしいです。

準決勝フェデラーがナダルに3−2で勝って、決勝はカレノブスタに3−1で優勝です。
準決勝カレノブスタ3−1クエリ―。
あのマジックプレーでまた世界中のファンが増えることでしょう!

女子はプリスコバ対バンダウェイ。
カネピ対今やっているキーズとスビトリーナの勝者。
ビーナス対クビトバ。
スティーブンス対セバストバ。

プリスコバはいつもより荒いミスが少ないようです。バンダウェイも調子はいい。
特にサービスの打ち合いでプリスコバ2−1勝ち。
カネピはおそらくここまでか?予選上がり418位からよくここまで上がってきた。
復活で無欲の勝利。もともとは実力のある選手。
大坂が勝っていたら準決勝まで来たかも・・・。それは間違いない。
キーズがスビトリーナに最後の最後でもうすごい集中力だった。
そうすると入ることが初めてわかった。キーズが2−0カネピ。
プリスコバ2−0キーズで決勝へ行くでしょう。
クビトバがすごくいい。
こちらもあの事件から復活。やはりテニスの楽しさ、嬉しさを感じて戦っているのものは強いです。
皆の応援がついています。ビーナスに2−0で勝ち。
セバストバのたくみな戦術にスティーブンスははまる。
クビトバ2−0セバストロバで決勝へ。
最後はクビトバが2−1プリスコバ勝って大復活です。

こんな予想を立ててみました。シャラポワは皆、反対の意見の選手が多いようです。
しかし、ファンからしたら、テニスだけで言うと、やはり彼女のプレーは格別です。
女子の世界のトップがセリーナが今いない中、帰って来ないとまずいでしょう!
実力では普通、セリーナNO1、シャラポワNO2、後はプリスコバ・・・。
とこうなるのが妥当なランキングです。

ちなみに男子は今の実力ならナダル、フェデラー、ジョコビッチ、マレー。
5番目がデルポトロ、バブリンカ、次いで錦織だと思います。
ラオニッチ、チリッチ・・・。ケガがあるのでそれはわかりませんが・・・。

しかし、男女ともに打つし、入るし、ドロップなどのテクニックもある。
サービスはやはりどのレベルもエースを狙わないといけない。
セカンドももっと攻めて、簡単にダブルフォルトしないこと。
ラリーではオンラインのハードヒットは当たり前でそれを苦も無く、打ちあって行くこと。
ビックリしない。このレベルでは連続して打ちまくって入らないと勝てない。
どこからでもどの場面でもコースを変えてウィナーをとれるフォアとバック。
柔らかいタッチショットとの差がある方がいい。
そして、サービス。日本人がもっとも苦手、
リターンは練習でやるけど、サービスは入れるだけ。オンラインエースを狙え!

男子優勝はナダル。アンダーソンに圧倒して攻めた。
ディフェンスが完璧なプレーヤーが攻めるとここまで隙が無いのだ!
今までで一番強いナダルだろう。
準々決勝から追って行こう。
ナダル30ルブレブ。デルポトロ31フェデラー。
アンダーソン31クエリ―。カレノブスタ30シュワルツマン。
準決勝はナダル31デルポトロ。アンダーソン31カレノブスタ。
ナダル636364アンダーソン。
男子はカレノブスタが優勝と大胆予想を外した。
フェデラーはやはり嫌な予感のデルポトロに負けた。
アンダーソンの大活躍は見抜けなかった・・・。
ナダルは4年ぶり3回目のUSオープン優勝!16回目のグランドスラム。
フェデラーの19回にあと少し・・・。
ジョコビッチが一気に行くかと思ったが・・・。
やはり、この2人はずば抜けているのだろう!
今年は全豪&全英はフェデラー、全仏&全米はナダル。2人で分け合う。
一番強い時でも2つずつ分けることはなかった・・・。
数年前はこうなると予想したものはいないはず。
しかも、ナダルがもう終わりといったテニス関係者はほとんどだ。
私を除いては・・・。私はナダルは必ず上がってくると思っていた。ずっと、言っていた。
人間じゃないぐらい強いナダルを全仏を中心にまじかで見てきたからだ。
その私でさえ、これほどの大復活するとは・・・この2人の力は末恐しい・・・。
しかも、2人とも進化している。これでいいということはそこでストップしてしまうのだ。
一番強い時、ナダルやフェデラーが今、さらに進化を目指して練習、スキルアップをしている。
他の選手はそれ以上、スピードアップして、やるのだ!
いや、もちろんやっている。日本人選手も同じくです。
シャポバロフ、ルブレブだけじゃない。
まだ、全日本を目指している自称プロと言っている人達よ!勘弁してくれ!いまだに・・・。
レベルが違う。やること、なすこと、考えること・・・。頼むよ!
オレにチャンスをください!頼むから!

女子優勝はスティーブンス。準優勝はキーズ。
見なかったが、やはり女子は混戦、誰が優勝してもおかしくはない。
準々決勝はバンダウェイ20プリスコバ。キーズ20カネピ。
ビーナス21クビトバ。スティーブンス21セバストバ。ここは2つファイナルタイブレーク。
キーズ20バンダウェイ。スティーブンス21ビーナス。
スティーブンス6063キーズ。決勝は一方的らしい。
この女子決勝は全て外した。私にしては珍しい。それだけ混戦。
この混戦模様はまだまだ続く。
本当の実力者セレーナが戻ってすぐにNO1になって、シャラポワがNO2になって、NO3争いが誰になるか?
なるまで続く。わからない・・・。
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