2017 フレンチオープン Day 05

<レポート:森下 泰>

2017年6月1日(木)


今日もいい天気。昨日より、少し湿気がある。蒸し暑くなるかもしれない。
選手にとってはきつい1日となりそうだ。
昨夜は23時に会場を出て、0時に安宿に着く。1時半に就寝。きついなあ!
犬の落とし物に気をつけて、フランス語の単語帳と共に1時間強歩く。
いつもより、その落とし物が少なくなった気がする。裏通りに行けばわからないが・・・。
市場が開かれている。いろんなものが売っている。フランスらしい。
今日は錦織選手の2回戦がコート1であります。
ダブルスは土居選手、青山選手、大坂選手がそれぞれあります。
皆、期待しているので、是非とも勝ってほしいです!

 

2R CHARDY 3−6,0−6,6−7(5) 錦織圭
74位30歳地元フランスのシャディ。第8シード8位27歳錦織圭。
錦織の5勝2敗。
今年の全豪で636463勝利している。相手は強敵だ!
地元フランスというのも大きいぞ!
錦織のゲームで始まる。
甘いセカンドをシャディのバックダウンザラインリターンエース。
いきなり0−1ブレークダウン。
シャディの第2ゲーム。
ダブルフォルトで1−1とすぐにブレークバック。焦らないのがいい。
錦織の第3ゲーム。
錦織のバックダウンザライン&クロスウィナーの2つ。
フォアが入らない時もこのバックは安定しているのだ。バックで左右に振っている。
2−1キープ。
シャディのファーストが入るとなかなか角度がある。
シャディの第8ゲーム。
かなり下がってリターンを構える。4mうしろぐらいか?まずサービスをキッチリ返す。
これを意識したか?ダブルフォルトを誘発する。
シャディのフォアのミスを誘う。5−3ブレークアップ。
錦織の第9ゲーム。
錦織のフォア逆クロスドロップウィナー。こういう緊張した場面でも落ち着いているなあ。
最後はサービスからフォアダウンザラインウィナー。
6−3で先取。31分。

第2セット。
シャディの第1ゲーム。
錦織はシャディのスマッシュを良く返す。シャディは力が入ってミス。
錦織のフォアクロスが鋭くなった。
そこからフォアダウンザラインからバックボレーウィナー。
また、ダブルフォルトで1−0ブレークスタート。
錦織のフォアクロスでシャディをコートの外へ追い出す。ディフェンスで精いっぱいだ。
走らされてからの足腰の強さ、バックの差が出てきた。
第3ゲームもブレークして、3−0.
シャディの第5ゲーム。
錦織のフォアアングルウィナー。フォアドロップショットウィナー。
自由自在だ。ワンサイド。
シャディはバックスライスを使ったらもうやばい。追い込まれる感じ。
5−0ブレーク。
最後はサービスセンターでシャディのフォアリターンミス。
6−0と一歩的に取る。ここまで9ゲーム連取。

第3セット。
セカンドサービスをバックリターンで叩いて、そのままエースで1−0ブレーク。
リラックスして練習のようにフォアクロスからダウンザラインへヒット。3−0ブレーク。
ボールは伸びるし、入るし、シャディもどうしようもない。
ここまでなんと12ゲーム連取だ。しかも、2ブレークアップ。早く終わると思ったが・・・。
ここで錦織はトレーナーを呼ぶ。右肩が痛いのか?マッサージと回している。
大丈夫か?手首の影響がここに出たか?
錦織の第4ゲーム。
ダブルフォルト。ミスが多くなって3−1ブレークダウン。
錦織の第6ゲーム。
セカンドをシャディの回り込みフォアダウンザラインリターンエースで15−40のピンチ。
何とかバックダウンザラインウィナー。4ポイント連取で4−2キープ。
シャディのミスが減って、勢いがついてきた。
錦織の第8ゲーム。
0−40からデュースに持ち込むが・・・。
5つ目のブレークポイント。
シャディのフォア逆クロスアングルリターンエース。これが入ってくると苦しい。
4−4に追いつかれる。ペースは向こうだ!会場もウェーブが起こる。
シャディの応援だ!
6−6のタイブレーク。
錦織のバッククロスウィナーで3−0リード。
3−3で錦織のセカンドサービスでワイドにエース。よく打ったよ!4−3リード。
シャディのサービスエースで4−5.
6−5で最後はシャディのバック当たり損ないを錦織のバッククロスウィナー。
7−5で何とか振り切った。
一時は楽勝で、第3セットも6−0の勢いだったのに・・・。
暑くなって、シャディのミスも減って、錦織のペースが落ちてくるとギリギリになってくるのだ!恐ろしい・・・。
1時間57分。3回戦へ進出。

錦織のインタビュー
「第3セット、3−0の後、自分がちゃんと打たなくなった。
ファーストが入らなくなって、先にプレーされる部分があった。
相手もプレッシャーなく、上がってきた。浅くなって戦術も使えなくなった。
タイブレークも取られてもおかしくなかった。3セットで終われて良かった。
あそこでトレーナーを呼んだせいで、自分のリズムが崩れて、相手が盛り返してきた。
いい選択ではなかったかもしれない。ああいうことで集中力を保たないといけない。
1回戦の第1セットは攻められてばかりだった。
こういう相手にも自分から打って、バックへ打つなり、1球目をしっかり打つ。
今日はディフェンスが良くなって、凡ミスが減って、そういうのが重なって自分のいいプレーができた。リターンもかなり下がって打った。
フリーポイントを上げないようにプレーした。
チュンは彼がIMGにいたのは12歳ぐらい。才能があった。一緒に練習はしなかった。
お互いにプレーの内容を知っているわけではない。活躍は数年見ている。
フォアもバックもクロスもダウンザラインも打てる選手。
長いラリーの試合になると思う。
今日はポジティブな面がすごく多かった。
あれだけのプレーをしたら、どんな選手にもチャンスはあると思う。
こういうテニスを心掛けてやっていく。最後は手こずりましたが、試合内容は良かった。
ラケットが振れてきたので、自信がついて行く。
韓国は14歳ぐらいまでのジュニアはメチャメチャ強い。
その後は急にいなくなってしまう・・・。
彼みたいな選手が出てくるとアジア全体も活気づく。個人的には嬉しい。
韓国は中国よりも才能ある選手が多いと思う。
コート外では笑顔があるのですが、なるべく笑顔を出します。
トップ選手はあるべきものプレーの仕方だったり、明らかにある。
トップ4や5は明らかに違うので、そこに入っていくためにももっと磨きたいものがある。
ひたむきに練習と試合をやっていくしかない。
周りもサポートしてくれるので、自信を持って行きたい。」

1R CHUANG・土居美咲 1−2ret LIANG・WANG
チャン・土居組。リアン・ワン組。
チャンのゲームで始まる。
土居のバッククロスボレーウィナー。1−0キープ。
土居が落として1−2ダウン。
ここで土居が棄権・・・!?早くも敗戦が決まった。

土居のインタビュー
「正直、出られるか?どうかわからなかった。
シングルスの後、痛みがあって、練習をしないで、ぶっつけ本番だった。
パートナーがダブルスプレーヤー。わからなかったが、一応出てみた。
腹筋に痛みがあって、最後までできるかわからないので、棄権した。
シングルスの次の日が一番痛かった。それが続いている。
今日は一番固いテーピングをした。ツイストの動き、サービスで伸びた時が一番痛い。
一旦、日本に帰って、治療すると思う。
普通ならバーミンガムから出るが、イーストボーンに間に合うか?わかりません。
テニス自体は良くなっている。いい感覚で打てている。
しっかり治してプレーできたらいい。好きな芝生でいいテニスをしたい。
腹筋は初めて痛めた。初めての場所なので全くわからない。
体の様子を見ながら、リカバリーとフィットネスの部分を鍛える。見極めが大切になる。
自分も含め、出場だけで満足せずに、上に上がって日本人同士でお互いに競い合って高める。そういう状況になったらいいと思う。
ジュニアの時に才能があっても今いない選手もいるし、逆にコンタも200位ぐらい、スビトリーナもダブルス組んで、ファイターで爆発力はすごいがそこまでだったのに、今はトップ選手。変な言い方だが、誰でもチャンスはあると思う。
新しいウェアとシューズで心機一転。フレッシュな気持ちでプレーしたいです。」

1R 青山修子・YANG 6−7(6)、4−6 KUDRYAVTSEVA・PANOVA
青山・ヤン組。クドュヤブセバ・パノバ組。
1−1で青山の第3ゲーム。
セカンドサービスをダウンザラインリターンで狙われる。
ネットインしてしまう。
青山のフォア逆クロスがサイドアウト。少し力んでしまったか?
1−2ブレークダウン。
次のゲーム。
パノバのボレーミスを誘う。1回ミスしたらしつこく狙って行くのだ。
2−2ブレークバック。
ヤンの第5ゲーム。
青山のフォアボレー飛びついて決めた。ポーチに行くふりをしてその場に留まる。
これも上手い!3−2キープ。
青山の第7ゲーム。
ヤンのフォアポーチ。彼女も良く動く。助けてくれる。いいパートナーだ!
4−3キープ。
5−5で青山の第11ゲーム。
40−15で痛いダブルフォルト。ここで相手の勢いが増す。
パノバのバック逆クロスウィナー。5−6ブレークダウン。
クドュヤブセバもパノバの頭にぶつけるダブルフォルト。
これは痛い〜!6−6ブレークバック。
6−6のタイブレーク。
青山の思い切り打ったフォアダウンザラインウィナーで3−2.
青山のバックポーチウィナーで5−4.6−4のセットポイント。
6−5で青山がカバーしたが、スライスを打ってしまってアウト。
これは打たないといけない。6−6.
青山はここで痛恨のダブルフォルト。パノバのセルフジャッチが当たる。勇気いる。
最後は青山のフォアリターンがアウト。6−8で惜しくも落とす。
第2セットも4−6で落として、残念ながら敗退。

1R KALASHNIKOVA・SOYLU   大坂なおみ・PUIG
カラシニコバ・ソリュ組。大坂・プイグ組。
大坂組は棄権・・・?他の選手がドローに入っていた。

2R VAN UYTVANCK 7−6(3)、2−6,3−6 RADWANSKA
バンユイトバンク。第9シードラドワンスカ。

2R KRAVCHUK 3−6,2−6,2−6 CILIC
第7シードチリッチ。

2R SVITOLINA 3−6,6−3,6−2  PIRONKOVA
第5シードスビトリーナ。

2R FERRER 5−7,6−3,5−7,6−4,4−6 LOPEZ
第30シードフェレール。

2R WAWRINKA 6−4,7−6(5)、7−5 DOLGOPOLOV
第3シードバブリンカ。ドルゴポロブ。

2R MURRAY 6−7(3)、6−2,6−2,7−6(3) KLIZAN
第1シードマレー。クリザン。
第4セット。
クリザン5−2リード。
しかし、ベンチでは暑いのかうなだれている・・・。
クリザンの第9ゲームをブレークバック。
クリザンの第11ゲーム。
マレーのフォアドライブボレーウィナー。ブレークポイント。
ここでマレーは反対に打てばウィナーをボレーで戻してしまう。クリザンのロブを食らう。
2つ逃れて、6−5キープ。
6−6のタイブレーク。
クリザンのフォアドロップウィナー。ここで打つ?
また、クリザンのフォアドロップウィナー。まるで走らないマレー。どうした?
6−5クリザンのキープアップ。
6−6のタイブレーク。
クリザンの雑なフォアミスが続く。3−0マレー。疲れてきたのか?
ドロップをマレーはフォアクロスからバッククロスドロップボレーウィナー。6−2.
最後はマレーのドロップアプローチ。思い切りクリザンがバッククロスパス。
マレーが飛びついてフォアダウンザラインへボレーウィナー。乱れないのがスゴイ!
7−3でマレーがやはり勝った。何とか勝つのがマレー。ヨレヨレだが・・・。

2R ALMAGRO 3−6,6−3,1−1ret DEL POTRO
第29シードデルポトロ。アルマグロ。

2R ANDERSON 5−7,6−4,6−1,6−2 KYRGIOS
アンダーソン。第18シードキリオス。

2R MONTEIRO 1−6,4−6,1−6 MONFILS
第15シードモンフィス。

2R MARIA 4−6,3−6 HALEP
第3シードハレップ。
6−4ハレップ。
第2セット。
ハレップの第8ゲーム。
ハレップのストロークは少し真ん中気味だ。甘い感じがする。
サービスライン付近に来たボールはフォアダウンザラインウィナー。逃さない。
5−3キープ。
最後はマリアのフォアクロスがガシャミス。6−3ハレップ。順当に3回戦へ。

2R SEVASTOVA 6−3,6−0 BOUCHARD
第17シードセバストバ。ブシャール。

2R CIRSTEA 5−7,4−6 SUAREZ NAVARRO
シルステア。第21シードスアレスナバーロ。

2R ALEXNDROVA 2−6,6−4,3−6 PLISKOVA
第2シードプリスコバ。
第1セットはプリスコバ6−2で先取。
第2セット。
プリスコバのサービスワイドエース。171キロ。
上から落ちてくるのは返せないよな!1−0キープ。
ただ、サービスエース。ミス。フォアウィナー。入れ替わりが激しく単調、単発。
プリスコバの第5ゲーム。
アレクサンドロバのバックダウンザラインウィナー。
ラリーがない中、ここを決めるしかない。3−2アレクサンドロバのブレークアップ。
第2セットはアレクサンドロバ6−4で取る。
ファイナルセット。
プリスコバのバックダウンザラインウィナー。相手のチャンスボールを読んだ。
2−0ブレークアップ。
6−3プリスコバ。
大味な試合だ!

2R GASQUET 6−1,6−0,6−4 ESTRELLA BURGOS
ガスケの2セットアップ。
第3セット。
エストリーラブルゴス。余裕が違う。
デュース2回の末、何とかサービス2つで1−0キープ。
ガスケの片手バックダウンザラインウィナー。いつみてもかっこいいなあ!
1−1キープ。
ガスケの第10ゲーム。
2つ目のマッチポイント。
最後はガスケの回り込みフォアダウンザラインウィナー。
6−4のストレート勝ち。3回戦へ。

2R VERDASCO 6−3,3−6,4−6,6−3,6−3 HERBERT
ファイナルセット。
5−3ブレークアップのベルダスコの第9ゲーム。
エルベールのバッククロスドロップウィナー。こんなところで打つ。ここが得意なんだな。
15−40のピンチ。相手は地元フランス。応援が異常だ。
ここでベルダスコの4本いいサービスが決まる。こういう所がさすがである。
6−3でベルダスコ。ガッツポーズ!
左利きの巻き込むようなフォアクロスがクレーでは効く。

2R MARTIC 3−6,6−3,6−1 KEYS
第12シードキーズは相変わらず荒いテニス。
ファイナルセット。
キーズの第7ゲーム。
大チャンスボール。誰もいない。うちのアカデミーでも決まるかも・・・。
それをフォアで思い切りネットミス。
15−40のマッチポイント。
最後はマーテッチのバッククロスボレーをキーズのバックスライスパスがネット。
6−1マーテッチ。

PS.
今日は錦織選手が3−3から6−3,6−0,3−0まで行く。
楽勝と思いきや、トレーナーを呼ぶ。肩回りのチェック。そこからシャディの反撃にあう。
なんとかタイブレークを取ったから良かったが・・・。あれは取られてもおかしくない所。
ダブルスの土居選手は棄権負け。やはり腹筋だ。時間がかかりそうだ!
青山選手もタイブレーク6−4から取られた。やはりダブルフォルト。
これから流れが変わるのだ!
大坂選手のダブルスはいつの間にか?止めていた。ダブルス自体、他の選手になっていた。
この間にTシャツなど買い物。忘れていないか?心配だ!
まだ、試合をやっているが、今日は早く帰るぞ!眠るぞ!

2017 フレンチオープン Day 05        <レポート:森下 泰>